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ChatGPT Projectsの使い方|会話履歴をテーマ別に整理してAIを仕事で使いこなす実践ガイド

ChatGPTを使い込むほど、こんな悩みが出てきます。「営業用の会話、マーケ用の会話、企画用の会話が全部ひとつのリストに混ざって見つからない」「毎回同じ会社の背景を説明するのが面倒」「先週の続きをどこで話していたか分からなくなる」。

この記事では、こうした悩みをまとめて解決する ChatGPT Projects(プロジェクト機能) の設定から実務活用まで解説します。プロジェクトを作るだけで、会話・ファイル・カスタム指示をテーマ別にまとめて管理でき、毎回の「説明コスト」がゼロに近づきます。設定ステップ・業務別のBefore/After・他機能との違いをこの1記事で把握できます。

ChatGPT Projectsの使い方|会話履歴をテーマ別に整理してAIを仕事で使いこなす実践ガイド - 解説

目次

ChatGPT Projectsとは?何が変わるか

ChatGPT Projectsは、複数の会話・アップロードしたファイル・カスタム指示をひとつのプロジェクトにまとめて管理できる機能です。2024年末にOpenAIが提供を開始し、現在はPlus・Pro・Teams・Enterpriseプランで利用できます(執筆時点: 2026年8月)。

通常のChatGPT利用との最大の違いは「文脈の引き継ぎ方」にあります。

従来: 新しい会話を始めるたびに「自社の事業内容は〇〇で、ターゲットは〇〇で…」と毎回説明が必要
Projects: プロジェクトにカスタム指示を設定しておけば、そのプロジェクト内の会話はすべてその前提を持ったまま始まる

たとえば「営業支援プロジェクト」を作って「私は中小企業向けのITコンサルタントです。提案書は丁寧なビジネス日本語で作成してください」と設定すれば、以後の会話はすべてその前提で動きます。同じ状況を何度も入力する時間が丸ごとなくなります。

具体的な使い方(ステップバイステップ)

1. プロジェクトを作成する

ChatGPT(chatgpt.com)にログインし、左側のサイドバーを確認します。「新しいプロジェクト」または「Projects」という項目が表示されているのでクリックします。

「プロジェクト名を入力」の画面が表示されたら、わかりやすい名前をつけます。業務テーマ別の命名が実務では使いやすく、例えば「営業資料作成」「マーケティング企画」「人事・採用」などが典型的な使い方です。プロジェクトはいくつでも作れるため、業務の区切りごとに分けるのが基本です。

2. カスタム指示(Instructions)を設定する

プロジェクトを作成すると、そのプロジェクト専用のカスタム指示を設定できます。ここに入力した内容は、このプロジェクト内のすべての会話で常に有効になります。

設定できる内容の例:

役割と業種: 「私は食品メーカーの営業担当で、スーパー・量販店を主な取引先としています」
出力スタイル: 「回答は箇条書き形式で、結論を先に書いてください。文体はですます調」
制約事項: 「専門用語は使わず、40代の非エンジニア読者が理解できる平易な日本語にしてください」
定型情報: 「資料のフォーマットはA4・2ページ以内を想定してください」

グローバルな「Custom Instructions」(全会話共通)と異なり、プロジェクトの指示はそのプロジェクト内だけに適用されます。業務テーマごとに別の指示を使い分けたい場合に非常に便利です。

ChatGPTのCustom Instructionsの基本的な設定方法については、ChatGPT Custom Instructionsの設定方法で詳しく解説しています。

3. ファイルをアップロードする

プロジェクトにはファイルを追加できます。アップロードしたファイルは、そのプロジェクト内の会話で参照できるようになります。

活用例:

製品カタログ(PDF): 提案書作成時に製品仕様を毎回貼り付ける必要がなくなる
競合分析資料(Excel): 「上記の競合分析をもとに差別化ポイントを整理して」と指示するだけで分析が可能
社内用語集(テキスト): 自社固有の略称や用語をあらかじめAIに学ばせておける
過去の企画書(Word): 「先期の企画書のスタイルに合わせて今期版を作って」と指示できる

ファイルサイズや対応形式には制限があります。詳細はChatGPTの公式ヘルプで最新情報を確認してください。

4. 会話を始める・過去会話を振り返る

プロジェクト内で「新しい会話」を始めると、設定したカスタム指示とアップロード済みファイルが自動的に適用されます。プロジェクトに紐づいた過去の会話は、サイドバーのそのプロジェクトのページからいつでも一覧で確認できます。「先週の○○に関する会話の続きをしたい」という場合もプロジェクト一覧から素早くアクセスできます。

実務での活用例(Before/After)

【Before/After①】営業提案書の作成

Before(従来):
毎回の会話で「私はITサービス会社の営業で、主に製造業の中小企業に提案しています。提案書はA4・2ページで、ですます調で、専門用語は最小限に…」と5行以上の前置きが必要だった。

After(Projects使用後):
「今月の新規顧客向けの提案書を作って」と一言で済む。前置きは一切不要。プロジェクトが業務背景を保持しているため、毎回の入力時間が1分以上短縮された。年間で換算すると、1日2回使用で40時間以上の削減になる計算。

【Before/After②】人事・採用業務

Before:
求人票作成・面接質問リスト・評価シートなど複数のドキュメント作成のたびに会社情報・採用要件・企業文化を説明し直していた。担当者が変わるたびにさらに混乱が生じていた。

After:
「採用プロジェクト」に会社概要・募集要項・評価基準のドキュメントをアップロード済みのため、「3月入社のエンジニア向けの面接質問リストを作って」だけで完結する。担当者が誰でも同じ精度で使えるようになった。

【Before/After③】コンテンツマーケティング

Before:
ブログ記事・SNS投稿・メルマガを作るたびに「ターゲット読者は〇〇、トーンは〇〇、NGワードは〇〇…」と繰り返し入力していた。

After:
「コンテンツ制作プロジェクト」にブランドガイドラインと過去の好調記事をアップロード。「今週のブログ記事のアウトラインを5本作って」と伝えるだけで、ブランドトーンに合った候補が一発で出てくるようになった。

メモリ機能・Custom Instructionsとの違い

混乱しやすい3つの機能の違いを整理します。

機能 適用範囲 特徴
メモリ機能 アカウント全体 会話の中でAIが自動学習・記憶。「私はデザイナー」等の基本情報を記憶する
Custom Instructions 全会話(共通) 手動で設定する全会話共通の前提。1セットのみ設定可能
Projects(カスタム指示) プロジェクト内のみ プロジェクトごとに別の指示を設定可能。ファイル共有も可能

使い分けの目安:
・自分の基本プロフィール(職業・言語設定・好みのスタイル)→ メモリ機能
・全業務共通の回答ルール(敬語・フォーマット・禁止表現)→ Custom Instructions
・業務テーマごとに異なる前提が必要な作業 → Projects

この3つは排他ではなく、組み合わせて使うのが正解です。メモリで基本プロフィールを学ばせ、Custom Instructionsで共通スタイルを設定し、Projectsでテーマ別の深い文脈を管理する——この3層構造が最も効率的です。

メモリ機能の詳しい設定方法はChatGPTのメモリ機能の使い方で解説しています。なお、ClaudeにもProjectsと同様の機能があります。詳しくはClaude Projectsの使い方をご覧ください。

AI導入をチーム全体に広げる方法や、複数ツールを会社として統一運用する戦略については、姉妹サイトDXマスターズ.TOKYOで詳しく解説しています。

うまくいかない時の対処法

【問題①】プロジェクトが見つからない・作れない

ChatGPT Projectsは無料プランでは利用できません(執筆時点: 2026年8月)。PlusまたはProプランへのアップグレードが必要です。また、モバイルアプリでは表示されないケースがあるため、ブラウザ版(chatgpt.com)で操作することをおすすめします。

【問題②】カスタム指示が反映されない

会話がプロジェクト内で新規に開始されていることを確認してください。プロジェクト外で始めた会話にはプロジェクトの指示は適用されません。また、指示文が長すぎると全体が処理されない場合があります。200文字以内の箇条書きで簡潔に書くことが推奨されます。

【問題③】ファイルの内容をうまく参照してくれない

ページ数の多いPDF(数十ページ以上)だと全体を参照できないことがあります。「アップロードしたPDFの3~5ページ目の製品仕様を使って比較表を作って」のように、参照範囲を明示した指示に変えると精度が上がります。また、テキストが読み取れないスキャンPDFは内容を認識できません。その場合はテキストをコピーして直接貼り付けてください。

【問題④】プロジェクトをまたいで参照できない

プロジェクトAにアップロードしたファイルはプロジェクトBからは参照できません。複数のプロジェクトで同じファイルを使いたい場合は、それぞれのプロジェクトに同じファイルをアップロードしてください。共有したい基盤情報は、Projectsではなく全会話共通のCustom Instructionsに入れるという設計も有効です。

ChatGPT Projectsの使い方|会話履歴をテーマ別に整理してAIを仕事で使いこなす実践ガイド - まとめ

本記事のまとめ

ChatGPT Projectsを使えば、業務テーマ別に会話・ファイル・指示を整理でき、「毎回の説明コスト」がなくなります。

やりたいこと 設定する場所 期待効果
業務別に文脈を使い分けたい Projects(複数作成) テーマが切り替わっても前提説明が不要
特定の資料を繰り返し参照したい プロジェクトへのファイルアップロード 「先週送ったカタログ」を毎回貼り付けなくて済む
回答スタイルをテーマごとに変えたい プロジェクトのカスタム指示 営業用はフォーマル、企画用はカジュアルと使い分け
過去の会話を見つけやすくしたい プロジェクト内での会話管理 サイドバーからテーマ別に絞り込み可能
チームで同じ前提を共有したい Teams・Enterpriseプランのプロジェクト共有 担当者が誰でも同じ品質で使える体制に

まずは1つ、最もよく使う業務テーマでプロジェクトを作ってみてください。カスタム指示に5行書いてファイルを1つアップロードするだけで、翌日から体感が変わります。「同じことを何度も説明する」という摩擦がなくなると、AIを使う頻度自体が自然と上がっていきます。

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