動画のBGMを探していると、同じような曲ばかりでなかなか「コレだ」という素材が見つからない。かといって作曲の知識はないし、音楽制作ソフトを一から覚える時間もない。そんな悩みを抱えているビジネスパーソンは多いはずです。
この記事では、テキストを入力するだけでオリジナル楽曲を数秒で生成できるAI音楽生成ツール「Suno」と「Udio」の使い方を実践的に解説します。基本操作から業務での活用例、著作権の注意点まで一通りカバーしますので、音楽の知識がなくても読んだその日から使い始められます。
AI音楽生成とは?従来の音楽制作と何が変わるか
AI音楽生成とは、テキストや音楽のジャンル・雰囲気を指示するだけで、AIがボーカルや楽器演奏を含む楽曲を自動で作り上げる技術です。2023年頃から急速に進化し、2024年以降はSunoやUdioが「プロが作ったのでは?」と見まごうほどの品質を実現しています。
従来の音楽制作では、DAW(デジタルオーディオワークステーション)ソフトの習熟、楽典の知識、録音環境の整備など、最低でも数ヶ月単位の学習が必要でした。AI音楽生成はこのハードルをほぼゼロにします。
| 項目 | 従来の音楽制作 | AI音楽生成 |
|---|---|---|
| 必要なスキル | 楽典・DAW操作 | テキスト入力のみ |
| 制作時間 | 数時間~数日 | 10秒~2分 |
| 費用 | ソフト・機材費で数万円 | 無料~月数千円 |
| ボーカル生成 | 別途録音が必要 | 自動生成可能 |
SunoとUdioの違い|どちらを選ぶか
2026年時点でAI音楽生成の2大ツールはSunoとUdioです。それぞれ特徴が異なるので、用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。
・Suno: ボーカル付き楽曲の完成度が高い。操作が直感的で初心者向け。無料プランで1日10曲生成可能。
・Udio: 楽曲の細部を細かく制御できる。プロデューサー向けの高度な設定が可能。音楽的な多様性に優れる。
「とにかく手軽にBGMを作りたい」ならSunoから始めるのがおすすめです。「自分のイメージにより近い楽曲を作り込みたい」ならUdioが適しています。
Sunoの使い方|ステップバイステップ
1. アカウント作成と無料プランの確認
SunoはGoogleまたはDiscordアカウントでログインできます(執筆時点: 2026年6月)。無料プランでは1日50クレジット(約10曲分)が付与され、生成した楽曲は非商用利用が条件です。商用利用には有料プランへのアップグレードが必要です。
サインアップ手順:
・suno.com にアクセス → 「Sign Up」をクリック
・Google または Discord でログイン
・メール認証を完了してダッシュボードへ
2. 基本的な楽曲生成(Song Descriptionモード)
左側メニューの「Create」をクリックし、テキストボックスに楽曲の雰囲気を日本語または英語で入力します。以下のようなプロンプトで試してみてください。
# Sunoプロンプト例①: 店舗BGM向け upbeat bossa nova, cozy cafe atmosphere, acoustic guitar, light percussion, no vocals, 90 seconds # Sunoプロンプト例②: プレゼン動画向け corporate motivational, inspiring piano and strings, building energy, professional, no lyrics # Sunoプロンプト例③: 日本語ポップス 爽やかなJポップ、夏の朝、明るいピアノ、女性ボーカル、前向きな歌詞
「Generate」をクリックすると約30秒で2パターンの楽曲が生成されます。気に入った方の「・・・」メニューから「Download」でMP3をダウンロードできます。
3. 歌詞を自分で書く(Custom Modeの活用)
右上の「Custom」をオンにすると、歌詞を自分で入力できます。AIが自動生成した歌詞を叩き台にして修正する方法が効率的です。
# カスタム歌詞の構造例 [Verse 1] (1番のAメロ・Bメロ) [Chorus] (サビ) [Verse 2] (2番) [Chorus] (サビ繰り返し) [Outro] (エンディング)
セクションタグ([Verse]、[Chorus]など)を使うとSunoが楽曲構成を正しく解釈します。
Udioの使い方|細かく制御したい場合
1. プロンプトの書き方
Udioもsuno.comと同様に、udio.com からGoogleアカウントでログインして使い始められます(執筆時点: 2026年6月)。プロンプトの書き方はSunoに似ていますが、Udioはより細かいジャンル指定や楽器指定に強く対応しています。
# Udioプロンプト例: Lo-fi Hip Hop lo-fi hip hop, vinyl crackle, mellow piano, slow boom bap drums, rainy day mood, instrumental # Udioプロンプト例: ジャズ neo soul jazz fusion, Rhodes piano, upright bass, brushed snare, late night bar atmosphere, 120 BPM
2. Remix機能で気に入った部分だけ修正
Udioの特徴的な機能がRemixです。生成した楽曲の「Remix」ボタンをクリックし、変えたい部分だけを再指示できます。「サビをもっと激しくして」「ドラムをもう少し控えめに」といった調整が可能です。一発で理想の楽曲を得ようとせず、Remixで段階的にブラッシュアップするのがUdio活用のコツです。
実務での活用例(Before/After)
【活用例1】セミナー・ウェビナーの待機BGM
Before: Youtubeでフリー音楽を探し、利用規約を確認し、クレジット表記方法を調べる作業に30分以上かかっていた。
After: Sunoに「professional and calm, corporate seminar waiting music, soft piano, 5 minutes loop」と入力し、2分でオリジナルBGMを生成。有料プランなら商用利用可能なので著作権の心配なし。
【活用例2】YouTubeショート動画・リール動画のBGM
Before: BGM素材サイトを複数渡り歩き、イメージに合う曲を探すのに1時間かかることも。
After: 動画の雰囲気をそのままSunoに説明するだけで、30秒のショート動画にぴったりの楽曲をその場で生成。動画の編集作業に集中できるようになった。
【活用例3】店舗・イベントの雰囲気づくり
Before: 市販のBGMパックは繰り返しが多く、長時間流すと飽きられてしまう。
After: 月に一度、Sunoで新しいBGM10曲を生成してプレイリストを更新。常に新鮮な音楽で来店客をもてなせるようになった。
著作権・商用利用の注意点
AI音楽生成ツールを使う前に必ず確認しておきたいのが著作権です。プランによって商用利用の可否が異なります。
・Suno 無料プラン: 非商用利用のみ。動画収益化には利用不可。
・Suno 有料プラン(Pro以上): 商用利用可。生成楽曲の著作権は利用者に帰属(執筆時点)。
・Udio 無料プラン: 非商用利用のみ。クレジット表記が必要。
・Udio 有料プラン: 商用利用可。条件はサービス規約を必ず確認のこと。
また、日本においてAI生成物の著作権帰属はまだ法整備が進んでいる段階です。「著作権フリーだから何でもOK」と考えず、各ツールの利用規約を最新版で確認する習慣をつけてください。
うまくいかない時の対処法
【問題1】思ったジャンルの曲にならない
プロンプトが曖昧なほどAIの解釈がばらつきます。「明るい曲」より「upbeat bossa nova, 120 BPM, acoustic guitar」のように具体的なジャンル名・BPM・楽器名を英語で指定すると精度が上がります。英語プロンプトの方がより精度が高い傾向があります。
【問題2】ボーカルがノイズになる
日本語のボーカル生成はまだ精度にばらつきがあります。日本語の歌詞でうまくいかない場合は、英語歌詞または「no vocals, instrumental」で楽器のみの楽曲を生成し、別途ナレーションを乗せるアプローチが現実的です。
【問題3】同じような曲しか生成されない
同じプロンプトを繰り返すとAIの出力が単調になりがちです。「Generate」を複数回押して複数のバリエーションを比較するか、プロンプトの言い回しを変えて試してみてください。SunoではV4モデルが最高品質ですので、モデル設定を確認するのも有効です。
本記事のまとめ
AI音楽生成ツールのポイントを整理します。
| ツール | 向いている用途 | 無料プランの制限 |
|---|---|---|
| Suno | ボーカル付き楽曲、手軽なBGM生成 | 非商用のみ・1日50クレジット |
| Udio | 楽曲の細かい作り込み、Remixによる調整 | 非商用のみ・クレジット表記必須 |
・作曲の知識ゼロでもテキスト入力だけでオリジナル楽曲を生成できる
・商用利用するには有料プランへのアップグレードが必要
・英語プロンプトでジャンル・BPM・楽器を具体的に指定するほど精度が上がる
・Remixを使って段階的にブラッシュアップするのがUdio活用のコツ
・著作権は常に最新の利用規約を確認すること
AI音楽生成は「作曲家に発注する」と「フリー素材でなんとかする」の間にある、第三の選択肢です。ぜひ今日から試してみてください。
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